- 大学進学を考えているけど学費が払えるか心配…
- 大学には入ったものの、バイトでも学費が工面できなくて夜も眠れない…
このように、大学の学費に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
国立大学でも、入学金と4年間の授業料を合わせると、一般的に約240万円かかります。生活費や教材費まで含めると、本人や家族にとって決して軽い負担ではありません。
私も大学進学にあたり学費の負担を抱えていましたが、JASSOの給付型奨学金と大学の授業料免除制度を利用したことで、学費を実質無料にできました。
この記事では、私が実際に利用したJASSO給付型奨学金と授業料免除の仕組み、対象になる条件、申請の流れを詳しく解説します。
制度を正しく活用すれば、経済的な理由だけで大学進学や在学を諦めずに済む可能性があります。学費に不安を感じている方は、ぜひ最後までご覧ください。
国立大学の学費を実質無料にした方法
どうやって大学の学費を実質無料にしたかというと、JASSO(日本学生支援機構)の高等教育の修学支援新制度を使う方法です。
この制度を使うことで、学力面と家計基準の両方をクリアすれば授業料が減免され、尚且つ給付型奨学金をもらいながら通うこともできます。
授業料の減免額と給付型奨学金がどの程度になるかは家計基準によって決まります。国立大学の場合、家計基準の第1区分で通ると最大で学費が無料になります。
申込方法
毎年春と秋に募集が行われているので、大学の学生課・奨学金窓口で募集案内を確認しましょう。
学校から申込書類を受け取ったら、スカラネット(JASSOの申込システム)に本人情報、生計維持者の情報、マイナンバー関連情報を入力しましょう。「奨学金確認書兼地方税同意書」の提出も必要です。大学にその他必要書類を提出すると、JASSOが家計基準・学力基準を審査し、採用結果が通知されます。
無事採用されると、給付奨学金と授業料減免が適用されることとなります。
もらえる条件
学力基準と家計基準は次の通りです。
学力基準
進学前(予約採用)の給付奨学金の学力基準
- 高等学校等における第1学年から申込時までの全履修科目の評定平均値が、5段階評価で3.5以上であること。
- 将来、社会で自立し、及び活躍する目標をもって、入学しようとする大学等における学修意欲を有することが、文書、面談等により確認できること。
進学後(在学採用)の給付奨学金の学力基準
1年次
- 高等学校等における評定平均値が3.5以上であること、又は、入学者選抜試験の成績が入学者の上位2分の1の範囲に属すること
- 高等学校卒業程度認定試験の合格者であること
- 将来、社会で自立し、活躍する目標を持って学修する意欲を有していることが、学修計画書等により確認できること
2年次以上
- GPA(平均成績)等が在学する学部等における上位2分の1の範囲に属すること
- 修得した単位数が標準単位数以上であり、かつ、将来、社会で自立し、活躍する目標を持って学修する意欲を有していることが、学修計画書により確認できること
主に学力は学校での評定やGPA、入試の成績などで判断されることとなります。
また、私が大学に通っていた頃は手書きの学修計画書を年度ごとに提出することが求められていました。とはいえ、私の経験上学修計画書はよっぽど変なことを書かない限り通ります。私は毎年学修計画書を書くのが面倒だったので、一度書いたらそれを写真に撮って残しておき、ちょっとだけ内容を変えて毎年提出していました。今だと生成AIが普及しているのでchatGPTなどに考えてもらうのがいいと思います。
家計基準
収入・所得の上限額の目安
| 区分 | 世帯年収の目安(4人世帯) |
|---|---|
| 第Ⅰ区分 | ~約270万円 |
| 第Ⅱ区分 | ~約300万円 |
| 第Ⅲ区分 | ~約380万円 |
| 第Ⅳ区分(多子世帯) | ~約635万円 |
4人世帯(本人、親A[収入あり]、親B[無収入]、子ども)だと目安として収入の上限はこのようになります。また、多子世帯(親の扶養に入っている子どもが3人以上いる家庭)は収入の上限がなく授業料減免が受けられます。
これらの区分のどこに該当するかによってもらえる給付型奨学金と授業料が減免される額が決まります。
学費の減免額・給付型奨学金の金額
どの程度学費が減免され給付型奨学金がもらえるかは次の通りです。
学費の減免額
第1区分から第3区分の学費の減免額は次のようになります。
| 学種 | 採用区分 | 国公立 | 私立 | ||
|---|---|---|---|---|---|
| 入学金 | 授業料 | 入学金 | 授業料 | ||
| 大学 | 第1区分 | 282,000円 | 535,800円 | 260,000円 | 700,000円 |
| 第2区分 | 188,000円 | 357,200円 | 173,400円 | 466,700円 | |
| 第3区分 | 94,000円 | 178,600円 | 86,700円 | 233,400円 | |
国公立大学で第1区分に通ると入学金と授業料が満額免除されるので、実質無料で大学に通うことができます。
第4区分の学費の減免額は以下のようになります。
| 学種等 | 入学金 | 授業料 | ||
|---|---|---|---|---|
| 大学 | 多子 | 国公立 | 70,500円 | 134,000円 |
| 私立 | 65,000円 | 175,000円 | ||
| 理工農 | 私立 | 86,700円 | 233,400円 | |
第4区分は多子世帯であれば学費がある程度減免されます。多子世帯でなくとも、私立の理工農学系であれば学費の減免があります。
給付型奨学金の金額
区分ごとの給付型奨学金の金額は以下のようになります。
| 設置者 | 区分 | 自宅通学 | 自宅外通学 |
|---|---|---|---|
| 国公立 | 第1区分 | 29,200円 | 66,700円 |
| 第2区分 | 19,500円 | 44,500円 | |
| 第3区分 | 9,800円 | 22,300円 | |
| 第4区分 (多子世帯に限る) |
7,300円 | 16,700円 | |
| 私立 | 第1区分 | 38,300円 | 75,800円 |
| 第2区分 | 25,600円 | 50,600円 | |
| 第3区分 | 12,800円 | 25,300円 | |
| 第4区分 (多子世帯に限る) |
9,600円 | 19,000円 | |
私は国公立で第1区分に通っており、実家ではなくアパートを借りて住んでいたので自宅外通学となり、学費が免除になったうえで66,700円を毎月もらっていました。
給付型奨学金と授業料免除にまつわる実体験
ここからは、給付型奨学金と授業料免除にまつわる実体験をお話ししていこうと思います。
学力基準を満たさず警告
私は高専から大学3年次に編入学したのですが、入学当初は学力基準を満たしていました。しかし、学科の勉強に興味がなくなりモチベーションが落ちていたことや精神的な不調が続いていたことなどから、最初の1年でGPAがかなり下位(下位4分の1)の方まで下がってしまいました。2年目に入る際に適格認定の「警告」が下されてしまい、そのまま4年生の前期を過ごして後期を休学することとなりました。
後期が明けて2度目の4年生に入る際に復学しようとしたのですが、4年生の前期の成績も悪く、適格認定で「廃止」を受けそうでした。これはつまり給付型奨学金と授業料免除を受けられなくなることを指すのですが、災害や傷病などその他のやむを得ない事由がある場合は一定勘案されるシステムがあります。そのため、学生課に障害者手帳と当時出ていたうつ病の診断書を提出したら、「廃止」を回避することができました。結果、無事2度目の4年生の前期も給付型奨学金と授業料免除を受けられました。
もし学力基準を満たせそうにない場合、何らかの精神的不調が思い当たる場合は軽い症状だったとしてもまずは心療内科や精神科に行って診断を受けることをおすすめします。それによって支給が止まることを避けられるかもしれません。
親権のない父からの経済的援助
私は給付型奨学金と授業料免除をもらっていたことに加え、離婚して親権のない父からも生活費の援助を受けていました。離婚しているため生計維持者には含まれません。そのおかげもあって、私はアルバイトをほとんどすることなく学業に専念することができました。当時から心療内科に通院しているような状況だったため、生活の負荷が下がりとてもありがたかったです。
大学3年次に編入する際浪人した友人
高専から大学3年次に編入する際に浪人をするという、やや珍しいケースの友人がいました。JASSOの募集要項を見ると、予約採用に申請する場合、給付型奨学金も貸与型奨学金も高校卒業後2年以内が対象となるようです。高専から大学に編入するときに申請する場合は、既に高校3年からは2年経った判定となっており、そこに浪人の1年が加わると合計3年となってしまい要件を満たさなくなってしまうようです。
高専から大学に編入することがそもそもあまり一般的でないので制度上仕方のないことかもしれませんが、高校から浪人することは2年まで許されるのに高専からは許されないのはおかしいなとも思いますね。これは改善して欲しいです。
まとめ
以上、国立大学の学費を実質無料にした方法として、JASSO給付型奨学金と授業料免除について解説してきました。家計基準を満たす家庭は限られるとは思いますが、該当する場合は制度をうまく活用して大学に通い、この世の中を上手にサバイブしていきましょう。

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